オモイビト
「いや、最初とずいぶん印象が変わったっすよね」
「そ?分かんないけど」
「食べものでつられてるだけじゃねーっすか?」
「でも確実にできてきてるよ?公式だって覚えてきてるし、暗記できるものは大体覚えたし。昴さん自体、つまらないとかそういうの、ないみたいだしね」
「さっすが想。教え方も独特で昴姉さんも飽きないしな」
そう、想の覚え方っていちいち面白い。
そんで、なぜか頭から離れなくなる。
想ミラクル発動だ。
「はい次の問題です」
カキカキカキカキ...
「√22!!」
「正解!はいあ〜ん」
「あ〜ん」
「……これで付き合ってないって言うんだから驚きだよなぁ〜?」
「アポロってこんな使い方があったのかよ……」
「いや、ないだろ普通」
なんかいろいろ言われてるけど、それでも気にせずあたしたちは勉強を続けた。