放課後恋愛
早く手帳を返してもらいたい……。
そんなことを考えて、ウズウズしながら一日の授業を終えた。
放課後になるやいなや、私は自習室に直行。
閉めきっていて暑さがこもっている教室の空気を入れ換えるべく、窓を開け始めた。
ん?待てよ?
九条君…来るんだろうか?
さっきまで、来ることを前提に考えてたけど、今日は女の子たちと一緒に、どこかで遊んで帰る予定なのかもしれないよね…。
お昼休みとかに、そういう声が女の子たちから掛かっていたみたいだから…。
もしも来なかったら、どうしようかな…。
窓を開ける手を止めて考えていると、いきなり後ろから手が伸びてきて、窓ガラスに触れた。