放課後恋愛

九条君が勉強教えて欲しいなんて……


何か裏でもあるんじゃ…。

ジーッと疑いの眼差しで九条君を見るものの、当の本人は、その視線を気にすることなく、私の手を引いて席に着いた。


「テストまで一週間になったし、俺も多少は対策しておかねぇといけないからさ…。」


「そ……そうなんだ…。」

何とも力の抜けた、変な声が出てしまった。


九条君…
テストまで、あと一週間だってことは知ってたんだ…。


いつもと何一つ変わらない感じだから、もしかしたら知らないのかと思ってたけど……


さすがにそれは無かったか…。



< 124 / 425 >

この作品をシェア

pagetop