放課後恋愛
「たまに、休みの日に勉強のことで何か聞いたりする時、メールや電話を使うだけよ…。普段は、同じクラスだし、話す機会もあるからメールすることもないし…。」
私は淡々と九条君に話した。
本当は話す義務もないけど、黙っていても九条君は体を離してくれないだろうと思ったんだ。
でも九条君からは何の反応も返ってこない。
喋ったのに聞いていなかったんだろうか…?
こっちは急いでいるっていうのに…!
さっさと体を離してほしくて、思いっきりもがいた。
「もう質問には答えたから、いいでしょ?早く戻らないと朔矢君が教室に……」
「……断って?」
被せるように発せられた九条君の言葉に、私は動きをピタリと止めた。