放課後恋愛
「で、アンタの名前は?」
あぁ…今度は名前ね…。
そりゃあ、私の名前なんて知ってるわけないよね。
クラスが同じことを知ってただけでも、ちょっと凄いと思ったぐらいだし…。
「別にいいよ、知らなくても。」
視線をフイッとテキストに映して、途中にしていた課題をやり始めようとペンを手に持った。
ここで九条君に教えたところで、あまり意味ない気もするし…
知らないままでも、何も不自由はしないでしょ…。