放課後恋愛
それを辿って私も顔を後ろに向ける。
すると…そこにあったのは電柱だった。
私、考え事して俯きながら歩いていたから、全然気付かなかったんだ…。
いつもなら、こんなこと絶対にないのに…。
「意外と危なっかしいところがあるんだな…。」
フッと笑い声を漏らした九条君に視線を戻した私は、眉をしかめた。
「今のは…少し考え事とかしてたから…ぶつかりそうになっただけよ……。」
「でも、そういうところも可愛いな。放っておけねぇし、守ってやりたくなる…。」
ドキッ…
九条君は私の髪を優しく撫でながら笑顔を注いでいた。