放課後恋愛
し、しまった…!
図書館なのにバイブにするの忘れてた…!
いつもは、ちゃんとバイブにしてから中に入ってくるのに…。
何やってるんだろう、私。
「さ、朔矢君…。ちょっと電話に出てくるね…。」
バッグを手にした私は、慌てて図書館の外に出た。
携帯を取り出すと、着信はお母さんからだった。
「もしもし、お母さん?」
『あ!紗智?勉強してる時にゴメンね。お願いがあるんだけど、家に戻ってきてもらってもいい?』
電話の向こうのお母さんは何やら急いでいるような感じの声だ。