放課後恋愛

「紗智…。」


「なっ…馴れ馴れしく名前で呼ばないで。」


ジリジリと更に距離を縮めようとする九条君から離れたくて、後退りを続けると、背中にヒンヤリとした感触が駆け抜けた。


窓際の壁に当たってるんだ…。


これ以上、後ろに行けない…。


「ちょっと!離れてってば!」


九条君を押し返そうとして、両手を前に突き出すと…


その手をパシッと掴まれてしまった。



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