放課後恋愛

「さっちゃん、電話…大丈夫だった?」


席の近くまで来ると、朔矢君が心配そうな表情を浮かべながら駆け寄ってきた。


「あの…、お母さんが急に仕事になっちゃって、すぐに家に戻らないといけなくなったの…。ごっ…ごめんね…。」


「いいよいいよ!気にしないで?俺の方こそ、急に誘っちゃってごめんね。また今度あらためて誘うよ。」

朔矢君は優しい笑顔を浮かべた。


「本当にごめんね…。それじゃあ、航と結希が待ってるから帰るね…。」


机に置いてあったノートをバッグに入れて慌てて図書館を出ると、後ろから朔矢君が追いかけてきた。



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