放課後恋愛

「やっ…!放してよ。」


掴まれた手を動かそうとするけど、びくともしない。

さすが男子の力…。


言葉でしか抵抗出来ずにいる私に、吐息がかかるくらいまで九条君は顔を近付ける。


何をしたいのか、全く理解出来ない…。


視線を合わせたくなくて、下ばかり見ていると、九条君の“ふーん…”という少し驚きを含んだような声が聞こえてきた。






「紗智ってさ…、眼鏡外すともっと可愛いんじゃねぇの?」



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