放課後恋愛
今日は仕方ないから家でやろう…。
テーブルの上を綺麗にして、カバンを持った。
「あれ?もう帰んの?」
イスに座った九条君がこちらを見ているけれど、無視して自習室の入口の扉に向かう。
強めの力で扉を開けたところで、後ろから“ちょっと待って!”という九条君の声が聞こえてきた。
なんなのよ…最後の最後まで…。
キッとかなり鋭く睨むと、さすがに怒っている私の雰囲気を察したのか、九条君も何だか申し訳なさそうな表情を浮かべていた。