放課後恋愛

「ちょっと、何よそれ…。」


さっきの口振りだと、電話を終わらせれば離してくれるんじゃなかったの!?


お腹と胸の辺りに手を回されているせいで、あまり身動きのとれなくなった私の中では、鼓動だけが騒がしく動いている。


熱があるんじゃないか…と思うほど、顔も身体も…全てが熱い。


「もう…!く、九条君!」

バクバクと大きな音を響かせる心に連動して、声が少し震える。


すると、九条君はフゥ…と吐息を漏らした。


「なあ、紗智…。さっきのアイツが言ってたこと……何?」



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