放課後恋愛
「紗智…。」
私の言葉が意外だったのか、九条君はビックリしているみたいだ。
「あっ!えっと…航や結希がきっとそう思ってるんじゃないかな…って。」
次第に照れくさい気持ちが溢れてきた私は、咄嗟に言葉を付け加えてみたものの、既に遅かったようで…
「…どういたしまして。今日、紗智に会えて俺も嬉しかった。」
笑顔を浮かべた九条君は、お母さんが近くにいるにも関わらず、私の頬にキスをして帰って行ってしまった。