放課後恋愛
「どうしたんだよ。そんなに驚いたのか?」
「あ…当たり前でしょ?ここには来ないで…って昨日言ったはずだけど。」
「……そうだっけ?」
九条君は、ん?と首を少し傾げた。
絶対に覚えてるくせに…。
とぼけてるんじゃないわよ…。
沸々と込み上げる怒りを視線でぶつけると、九条君は私の隣の席に座った。
「嘘だよ。紗智の言ったこと、忘れるわけねぇじゃん…。でも、俺だって昨日の言葉の意味が分からないほどバカでもねぇから。」
九条君はフッと笑いながら、カバンをテーブルに置いた。