放課後恋愛

「あ、あのね…朔矢君…。昨日のことなんだけど…」

「うん……。」


私は朔矢君の方に体を向けた。


朔矢君も私の手は握ったまま、こちらにゆっくり体を向ける。


お互い向き合うような形になり、視線が絡まった。


朔矢君の穏やかな瞳が私を映す。


ドクン…と鼓動が体の中で鳴り響いて、胸が苦しくなった。


ど、どうしよう…。


話を切り出したのに、続きの言葉が出てこなくなっちゃった…。



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