放課後恋愛
「ごっ…ごめんなさい…。私、朔矢君の気持ちには…応えられないです…。」
声も…手も…
思いっきり震えてしまった。
朔矢君のことを、まともに見ることが出来なくて、視線を下の方へと逸らすと…
握られていた手をグイッと引っ張られた。
「きゃっ……」
前のめりになった私は、朔矢君の胸の中にスッポリとおさまってしまった。
「さっちゃんの気持ちは…もう変えられないの…?」
背中に優しく包むように朔矢君の手が回って、私を抱きしめる。
「俺じゃダメ…かな…?」
囁きかけるような声は、どこか切なげに聞こえた。