放課後恋愛

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「さっちゃん、一つ…聞いてもいい?」


夏の日差しがオレンジ色に変わり、私の涙もおさまってきたところで、朔矢君が口を開いた。


「うん…。」


小さく頷きながら言葉を返すと、朔矢君は優しい笑みを浮かべた。


「九条と知り合ったのって…何がキッカケ?」


「えっ…?」


「ちょっと気になってたんだ…。ほら、さっちゃんと九条って、今まで会話するところとか見たことなかったから…。」


朔矢君がそう疑問を抱くのも無理ないよね…。


確かに、入学してからずっと九条君と関わったことって無かったもん…。



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