放課後恋愛

お願い…。
早くホームルームの時間になって…。


心の中で必死に祈っていると、頭の上にポン…と大きな手がのせられるのを感じた。



「紗智、おはよう。」


もちろん、声の主は九条君だ。


「お、おはよう…。」


俯いたままで、とりあえず挨拶を返したけど、何ともぎこちない声になってしまった。


言葉までもが、気まずい気持ちに影響されてるよ…私。



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