放課後恋愛
「く、九条君っ…!」
私はビックリして慌てて視線を下に落とす。
心臓も思いっきり飛び跳ねてしまった。
「あのさ、話があるんだけど…いい?」
えっ…。
一体、何の話…?
咄嗟に頭の中で考えようとしたけれど、すぐに止めた。
そんな場合じゃなかったんだ…。
「ご、ごめんなさい…。今日は…大事な用事があるから、早く帰らないといけないの…。だから、離して…。」
腕を振りほどこうとしたけれど、九条君は離さないようにと少し掴んでいた力を強めた。