放課後恋愛
「ありがとう、紗智。」
九条君の声に心の奥が温かくなる。
九条君の胸に顔を埋めながら、笑顔がほころんでいた。
「あのね…九条君…」
「ん?」
「今日…、良かったら航の誕生日パーティーに来て…?航も九条君が来たら、すごく喜ぶと思うから……。でも都合もあると思うし、む…無理にとは言わないけど…。」
おそらく真っ赤になっているであろう顔を九条君の胸にピトッと押しあてると、フッと笑う声がした。
「…もちろん行く。紗智の誘いを断るわけねぇだろ?一緒に居られる時間が増えるんだからさ…。」
「うん……。」
即答でOKしてくれた九条君に、嬉しい気持ちでいっぱいになってしまった。