放課後恋愛

「え…?」


振り向いた私の方に、九条君は真っ直ぐやってきた。



「紗智みたいな女に出会ったのって、初めてかも。」

その顔には不敵な笑みを浮かべている。


私は、早く帰ろうと再び足を動かそうとしたけれど、九条君に腕を掴まれて窓際の壁に押し付けられてしまった。



「どいてよ…!」


動こうとするものの、九条君が壁に両手をついているせいで何も出来ない。



< 56 / 425 >

この作品をシェア

pagetop