放課後恋愛

「は!?」


迷わず口から出たのは、その一言だった。


どうして急に、そういう話になるのか、全く分からない…。


眉間にシワが寄っていくのが自分でもよく分かった。


「そんな難しそうな顔すんなよ…。紗智には、そういう表情って似合わねぇと思うよ?」


口角を上げて笑っている九条君は、ジーッと私を見つめている。


微動だにしていない。



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