放課後恋愛
「きゃっ…!」
私の耳に、唇が触れてしまいそうな程の距離で九条君が囁いたせいで、変な声をあげてしまった。
「へぇ…。意外と可愛い反応するんだな。」
九条君の笑い混じりの言葉に、顔がカァッと一気に熱くなる。
「ちょっと!いい加減に……っ!?」
我慢の限界…とばかりに、自習室に響くくらいの大きな声を発したのに、私は途中で喋れなくなってしまった。
なぜなら…
九条君の人差し指が私の唇に触れたからだ…。