放課後恋愛


「まずは一つ…。紗智の弱点を教えてもらったな…。」


チラリと耳を見た後、私に向けられたのは意地悪な笑顔…。


もちろん、怒りの言葉を思いっきりぶつけたい…と思ったけれど、その気持ちよりも唇に神経が集中してしまっていた。


どうして…?


唇が…やけに熱い。


まるで、九条君の指先の体温を奪っているかのよう…。


こんな異常な熱さになるなんて、おかしいよ…私。



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