放課後恋愛
安心……??
なんで?
意味不明…なんですけど。
思いっきり眉をしかめながら九条君の手に持っている生徒手帳に視線を移した。
「もう…!いい加減に、生徒手帳…返してよ。」
私が立ち上がって取ろうとするよりも先に、九条君がスッと素早く立ち上がった。
「じゃあさ…、付き合ってる奴はいない…っていうことでいいんだよな?」
「だったら何なの!?ふざけてないで、早く返して!」
私は生徒手帳を取り返そうと、飛び跳ねながら手を伸ばした。
でも、背の低い私が届くわけもなく、九条君は手を高く挙げたまま笑みを浮かべている。