生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。
「とりあえず着いて来い」
瑞兄に握られていた右手は小杉春流によって無理矢理離され、その代わりに左の手首を掴まれた。
呆然と立ち尽くしている瑞兄を見ると、胸が締め付けられるように痛い。
無意識に心臓に手を当てていると、小杉春流に手首を引っ張られて、ゆっくりと借り物競争のゴールへと向かっていた。
「おい、国友未愛。先に謝っとく」
「え…?」
「今から俺は、お前が嫌がる事をする。だけど、全力でお前も瑞希も守ってみせるから」
「ど…どういう事?」
「本当に…ゴメンな」
それ以上、小杉春流が口を開く事は無かった。
何だか、不吉な予感がしてならない。あたしの心は、不安で覆いつくされていた。
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