生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。



突然由羽先輩が立ち上がり、発狂し始めたのを見て、あたしはハッとした。


完全にあたしと広瀬君の世界に入り込んでいて、他の生徒会メンバーの存在をすっかり忘れていたのだ。




「あ…あの由羽せんぱ―――」



「もう終わった事なんだし、謝り合うのはやめよーぜ!」



「副会長…」




初めて口を開いた由羽先輩を目にして、広瀬君はあまりのマイペースぶりに驚いている。


そして由羽先輩は、広瀬君に向かってビシッと人差し指を指した。




「広瀬君、来期の選挙を勝ち抜いて、自分の力で生徒会に入ればいい話だろ!もちろん、今度は未愛ちゃんも!」




由羽先輩の喝は、あたしの胸にも響いてくる。ジーンとした衝動に駆られていると、今度は瑞兄が口を開いた。




「今度はこういう形じゃなくて、役員になってから話そうな、広瀬君」



「―――はい!!」




よっぽど瑞兄の言葉が嬉しかったのか、広瀬君は笑顔で頷いた。




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