生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。



友良のピンバッチへの執着が凄いなと思いつつ、あたしは静かに席を立った。




「あたし、これから定例会議だから。行ってくるね!」



「行ってらっしゃーい」




手を振る友良を視界に入れたあたしは、足早に教室を去った。


冷房が効き過ぎている教室は半袖で寒いと感じる程だったので、常温の廊下は心地良いと感じてしまう。




「教室無駄に寒すぎるんだよなー。風邪引きそうだよ」



「バカは風邪引かないんじゃねぇの?」



「ぎゃふっ…!」




唐突に聞こえてきた聞き捨てならない言葉に、あたしはキッ…!と睨み付けながら振り返る。




「こ…小杉春流…」



「あ?図星で何も言えねぇって?」




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