MyDarling is MyTeacher!




青崎 夾(アオサキ キョウ)とは私の幼なじみである。


高校は別になってしまったけれど、家は徒歩五分程度の距離にある。


「…忘れてた。」


この場に夾がいたら、文句の嵐が吹き荒れるだろう。


「一番、忘れちゃいけない人物だよね…」


夾は甘党だし、去年も作ってる最中に乱入してきて、味見を勝手にしていた。



夾…ごめん。


アンタのこと頭になかった。



街に出て、まずチョコを買った。


「ラッピングどうする~?」


ちぃはどこか嬉しそうに、選んでいる。


「ん~…ちぃはどうする?」


「わたしは、ほら、彼氏年上だし…大人っぽくしたいなあ…」


ちぃには付き合って、二年になる彼氏がいる。


結構、年上だったから遊ばれてるんじゃないかって不安だったけど…


心配はいらないみたい。


私たちは思い思いのものを買って帰路についた。


「ただいま~」


「おかえり~」


その声に私は買い物袋を落としそうになった。


リビングまで、バタバタと走る。


「~~っっ!」


私は、ソファに座る小柄の男を指さしながら、声も出なかった。



< 17 / 20 >

この作品をシェア

pagetop