成熟と化して

(祝)100ページ!!!

出そうとした写真は柳川先生の手によって見ることはなかった。

「頼むから!!頼むから見せないでくれ!!」

「じゃあ風紀委員長の家、教えてください」

「…わかった」


柳川先生は、写真の裏に風紀委員長の家の住所を書き、紙田に渡した。

「ありがとうございます!!では」

そう言って、紙田は職員室に後にした。

「ふう…」

柳川先生は"やってる"写真を教員たちに見られなくて安堵のため息をついた。


しかし、あることに気づいた

周りの教師が、柳川先生を汚い物を見るような目で見ていたことを。

後日、柳川先生はクビになったが、これはまた別の話。



紙田は、商店街にいた。

「ふむふむ、ここか」

住所のところには、八百屋があった。
看板の木の板は少し剥がれており、代々受け継がれてきたような感じだ


「へー、こんなところに住んでるのか」


「いらっしゃいませー」

と、中の親父…じゃなかった、風紀委員長が声を挙げていた

「あ、風来坊太郎だ」

大きい声を出したので、風紀委員長は紙田に気づいた。


「な、なんであんたがここにいんだよ!!」

「毛虫追ってた」

「毛虫がこんなところまで来ねーだろ!!」


「でっかい毛虫だったんだ」

「へー、それはそれは大変だなー」


「おお、あ、林檎だ」

そう言って、紙田は林檎を食べた。

「おい、それ商品なんだけど!!」

「何で八百屋なのに林檎があるんだよ」

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