成熟と化して

「今思ったんですが、俺が主演の話、俺に好意よせてるの多くないですか?」

「自意識過剰乙」

「ネット用語使うなよ」

「いいじゃん」

拗ねたように口を尖らせる紙田。

「最近、話が雑になってるのは気のせいですか?」

「さーな」

口を尖らせたまま、そっぽを向く紙田。

「なに拗ねてるのですか?」

「さーな」

口を尖らせたまま、そっぽを向いたまま、拗ねる紙田。

「絶対手抜きだな、この話」

そうである。手抜きである

「あらら、認めちゃいましたね」

「モスは高いんだよ!!」

「何の話ですか?」

「いや、佐藤現象が起こりそうだったから」

「何ですか?その佐藤現象って」

「一話であんまりでない、空気的存在になることだ」

「あ、その佐藤って、俺の佐藤なんですね」

「おお」

「ていうかまた話変わるけど…」

「よく変わるな」

「すみません」

「ま、いいや。で、なに?」

「結局、落ち葉拾いしてないですね、前の話」

「たしかに。まぁ俺たちに任務遂行を求める方がダメなんだよ」

「任務遂行とかかっこいい言葉使ってるけど、単なる面倒だけでしょ?」

「おお」


「何か話を始めますか」

「そうだな、うーん」

「何でもいいですよ、俺は」

「じゃあ久しぶりに盛り上げ部の活動の話にするか」

「そうですね、よく考えると、二話しか本格的活動はしてませんよね?」

「そうと決まれば!!」

紙田は勢いよくソファから立ち上がった。
勢いよくソファから立ったからか、ソファは後ろに倒れた


「いや、普通倒れないし!!」

「神業だ」

「先輩、弁子のノリに乗らなくていいですから」

「ま、適当に誰か決めるか」

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