成熟と化して
「おまえそれ中3のときだろ?いい加減諦めろよ」
「諦めろよって…」
また窓から紙田を見た宮崎は
「俺はあの子なしでは生きていけないんだ!!」
「じゃあ死ねよ」
「いや、酷くないですか!?」
「おお、佐藤、佐藤現象に起こらなくてよかったな」
「それやめろ」
「ていかさ」
紙田はまた宮崎を見たあと
「それにさ、さっきその子、違う男に告白してたの見たぞ、なぁ佐藤?」
「えっ!!?あの子だったんですか?」
「ああ」
宮崎はまた窓を見た
「おまえさ、さっきから、俺見るか窓見るかにしてくれね?」
「たしかに」
紙田の言うことに佐藤は頷いた
「うるさい!!おまえらなんかに俺の気持ちわかるか!!」
「わかんねーよな?な、佐藤?」
「はい」
「俺もう心に決めた人いるし、こいつは女に興味ないし」
「え?男に興味あるのか?」
と、宮崎は佐藤に聞いた。
「なに、みんな俺を同性愛者にしたいわけ?」
「ま、そういうことだ」
「どういうことですか?百字以内に説明して下さい」
紙田は佐藤を無視し、
「がんばれや」
と、宮崎の肩に手を置いたあと、宮崎から離れていった。
「あ、待ってくださーい」
慌てて追いかける佐藤。