成熟と化して

必死に勉強した。

他人の誘いは全て断り、勉強だけをした。

ひたすら勉強する。


いつからか、クラスメートは俺を苛めるようになった。

でも気にしなかった。怒りさえなかった。

苛めるのは奴らが低脳だから。

妬むのは、奴らが何も努力をしないから。

努力していないから憎む。

本に書いてた。
だから思うようにした。

もともと感情が未完成だったから、本に頼るしかなかった。

中学校は、近くのにした。
何か、クラスメートは驚いていた。俺は受験すると思ってたらしい。

中学になり、あることに気付いた。

俺が人並み以上に運動神経がいいってことだ。


それが原因か、人が俺の周りに集まるようになった。
はっきり言って、うざかった。

ワーワーキャーキャー、ゲーム、漫画、昨日のテレビ番組の話、くだらなかった。


勉強が出来ない、俺にとって、こいつらの存在は苦痛だった。

でも、こんな奴らにも、一人だけ役に立つ奴がいた。


話自体はつまらないが、こいつはいろんなことを教えてくれた。

人の気持ち、というものだ。

喧嘩もよくした。
こいつは、他の奴らと違い、俺を皆と対等に扱ってくれた。

媚をうらない。
それが嬉しかった。

本よりも、役に立つ物だった。


こいつが教えてくれた物は今でも役に立ってる。

それのおかげで、小学校とは違い、今は全く人といさかいを起きない。

< 142 / 202 >

この作品をシェア

pagetop