成熟と化して
必死に勉強した。
他人の誘いは全て断り、勉強だけをした。
ひたすら勉強する。
いつからか、クラスメートは俺を苛めるようになった。
でも気にしなかった。怒りさえなかった。
苛めるのは奴らが低脳だから。
妬むのは、奴らが何も努力をしないから。
努力していないから憎む。
本に書いてた。
だから思うようにした。
もともと感情が未完成だったから、本に頼るしかなかった。
中学校は、近くのにした。
何か、クラスメートは驚いていた。俺は受験すると思ってたらしい。
中学になり、あることに気付いた。
俺が人並み以上に運動神経がいいってことだ。
それが原因か、人が俺の周りに集まるようになった。
はっきり言って、うざかった。
ワーワーキャーキャー、ゲーム、漫画、昨日のテレビ番組の話、くだらなかった。
勉強が出来ない、俺にとって、こいつらの存在は苦痛だった。
でも、こんな奴らにも、一人だけ役に立つ奴がいた。
話自体はつまらないが、こいつはいろんなことを教えてくれた。
人の気持ち、というものだ。
喧嘩もよくした。
こいつは、他の奴らと違い、俺を皆と対等に扱ってくれた。
媚をうらない。
それが嬉しかった。
本よりも、役に立つ物だった。
こいつが教えてくれた物は今でも役に立ってる。
それのおかげで、小学校とは違い、今は全く人といさかいを起きない。