成熟と化して



「食べろ」

てきぱきと、料理を皿に入れたら、老婆が言った。

紙田は遠慮なく食べる。

エブリスタじゃなく、アホタも、食べる

佐藤は紙田が食べた料理を食べる。

紙田はいわゆる毒味役だった。

老婆も黙々と食べている。


暫く経ったあと、老婆が

「布団は一つしかないから、おまえらの分ないぞ」

衝撃の真実をさらりと言った。

「マジで?ま、いいけど」

「いや、よくないでしょ!?凍え死にますよ」

山だからね

「アンドロイドダカラカンケイナイ」

「だからおまえは黙ってて下さい!!」


「いいじゃん、凍えなきゃいいわけじゃん」

「んな無茶苦茶な」

「ムチャハヨクナイムチャハ」

「じゃあ何?くっついて寝る?」

「キモッ!!」

「そんな全力で拒否しなくてもいいじゃねーか」

「キモイヨカミタサン」

「おまえはサラリと酷いこと言うな!!」

「会議は済んだか?」

老婆が割り込んできた

「いや、話聞いてました?」

「聞いてない」

「聞くなら話、聞いとけよ。老婆よ」

「バーカ」

「黙れ、愚民ども」

紙田とアホタvs老婆の戦いが少し勃発したが、

「ちょっと、話戻しますよ」

「バーカ」

「俺、関係ないでしょ!!」

「ばーか」

「先輩だけには言われたくありません」

「バーカ」

「アホタ、いつか分解しますから」

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