成熟と化して

結局、根性で乗り切ることになった。

老婆はすやすやと布団で寝ている

「Sammy」

「意味不明です」

「米国兵って意味らしいぞ。寒いとかけてみた」

「寒いギャグをありがとうございます」

「スー」

寝息をたてるアホタ。
アンドロイドのため、寒さを感じないようだ。


「俺もアンドロイドだったらよかった」

と、紙田が呟く

「至近距離で爆発できるから?」

「おまえにとって俺って…」

「単なるバカ、です」

「俺にとっておまえは、単なる気取ってる男だ」

「先輩には言われたくありませんね」

「おまえボキャブラリー少ないだろ」

「先輩よりかは多いです」

「うるせー。国語とかほら、あれだろ、えーっと」

「ボケてきました?」

「まだ高校生!!」

「ところで先輩」

「ん?」

「最後にビックラポンをしたかったな…」

「おまえ何今から死にますって感じの言葉言ってるんだよ」

「………」

「おい、佐藤!!」

「………」

「さとーーーーーう!!!!!」

「…うるせー。黙れ」

「…あら、生きてたの」

「……」

「佐藤!!!」

「……」

「さとーーーーーーーーーーーーーーう!!!」

「……」

「え?まさかの!?」


「すー」

寝息をたてる佐藤

「…チッ」


< 165 / 202 >

この作品をシェア

pagetop