成熟と化して

ま、何やかんやある。何やかんやある
何やかんやある


「ん…」

佐藤が目を覚ましたとき、唖然とする紙田とアホタの姿があった。

「…どしました?」

「佐藤…」


「……!!」

佐藤も異変に気付いた。

家が、家が


「…ない」


昨日とは比べられないほど、ボロボロだった。

「俺たちが昨日いた家って」

「もしかして幻覚?」

「あの老婆はどこいった」

「アソコ」

アホタが指す先には、鎌を持った老婆がいた。
それは山姥を思い出させる格好だった。

「俺たちを食べるんですか?」

「……」

無言で突っ立ってる

「その鎌で俺たちを殺すんですか!?」


「何を言っているのじゃ?」

「?」

「この家は地震で倒れた」

「え?でも昨日地震なんて」

「あんたばかぁ?」

アスカ風に言う紙田。

「キノウジシンアッタ」

「へ?」

「おめー熟睡してて気づかなかっただろ?」

「…いや、起こして下さいよ」

「天井おまえの上に崩れなかったからいいじゃん」

「何その結果オーライ」

「いいじゃんいいじゃん。わはは」

「………」

「あ、来たぞ」

救助してくれる人が来て、三人は連れていかれた

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