成熟と化して
「そういえば先輩知ってました?」
「何を」
「Gって、メスの場合、卵が飛び散るらしいですよ」
「……」
「ア、シッテルヨ。グリキューデイッテタネ」
「おまえ携帯持ってるのか?」
と、紙田は素朴な疑問をアホタに投げたが、無視された。
「じゃあ、あと30匹のGですか」
「いっそのことGホイホイで殺るか」
「コノヘヤハ、ガスシツトカス。ワワワワワワワワ」
「…ガス室にはならんでしょ」
「たしかに」
「ウルサイだマレグミンドモ」
「何でだだけひらがな?」
「ベンコノキブン」
まぁ、Gホイホイをおき、強力Gハイパーを起き、Gの死骸の側に線香を供え、その場をあとにした。
数時間後。
盛り上げ部部室は、殺虫現場と化した。
苦しみながら死んでいったG。
彼らが最後に思ったものは、テーブルに置いてあった、オイルinケーキを食べた後悔か。
それとも、いかがわしい本を開いて、鼻血を大量に出した、自分たちの邪心への憎しみか。
それは今となっては、誰も知ることは出来なかった。
-end-