成熟と化して

「じゃあそうだな…」

二人は夜遅くまで、臭いをどうするか、考えていた。




部活対抗競総会本番。

しょぼい舞台だが、手作り感があって、まあまあ見映えがよかった。

「第82回。部活対抗競総会を開始します」

と、司会が言い、そこから続々と品物がでてくる。

ルールは、まず体育系と文化系とで分け、それぞれの部活の代表者が舞台に上がり説明する。
文化系と体育系の勝ち残った二組で競い、優勝を決めるという、至ってシンプルな物だ

まずは体育系から

ちなみに盛り上げ部は文化系だ。

有名スポーツ選手のサイン入りゼッケンやら、別の意味で凄いものだった。
ファンなら欲しがる品物ばかりだ。

運動系では、人文字で「必勝」と書き、屋上から写真を撮った、野球部が勝ち残った

本人たちもまさか勝ち残るとは思っていなく、驚いていた。

「いよいよ俺らだ…」

盛り上げ部の順番は、四番目。
何とも中途半端な数だった

吹奏楽部、美術部、パソコン部が、どれも凄い物を出してきた

吹奏楽部は、写真を何枚も貼った。近くでみたら、普通の写真だが、遠くから見たら、バッハの絵に見えるというもの

美術部は、先生たちの似顔絵。しかも全て写真のようだった

パソコン部は、校長先生の顔をAAで書いた

「続いて、盛り上げ部です」

司会の人がそう言うと、紙田は舞台の上に上がる

「俺たちの作品はこれです」

そう言って、ロボットに被せていた布を外した

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