成熟と化して
「じゃあそうだな…」
二人は夜遅くまで、臭いをどうするか、考えていた。
※
部活対抗競総会本番。
しょぼい舞台だが、手作り感があって、まあまあ見映えがよかった。
「第82回。部活対抗競総会を開始します」
と、司会が言い、そこから続々と品物がでてくる。
ルールは、まず体育系と文化系とで分け、それぞれの部活の代表者が舞台に上がり説明する。
文化系と体育系の勝ち残った二組で競い、優勝を決めるという、至ってシンプルな物だ
まずは体育系から
ちなみに盛り上げ部は文化系だ。
有名スポーツ選手のサイン入りゼッケンやら、別の意味で凄いものだった。
ファンなら欲しがる品物ばかりだ。
運動系では、人文字で「必勝」と書き、屋上から写真を撮った、野球部が勝ち残った
本人たちもまさか勝ち残るとは思っていなく、驚いていた。
「いよいよ俺らだ…」
盛り上げ部の順番は、四番目。
何とも中途半端な数だった
吹奏楽部、美術部、パソコン部が、どれも凄い物を出してきた
吹奏楽部は、写真を何枚も貼った。近くでみたら、普通の写真だが、遠くから見たら、バッハの絵に見えるというもの
美術部は、先生たちの似顔絵。しかも全て写真のようだった
パソコン部は、校長先生の顔をAAで書いた
「続いて、盛り上げ部です」
司会の人がそう言うと、紙田は舞台の上に上がる
「俺たちの作品はこれです」
そう言って、ロボットに被せていた布を外した