成熟と化して

「嫌とは言わせないからな?」

「……」

「嫌と言っても強制的に連れ込む」

「……」

「あ、これじゃ俺、犯罪者か…」

「……」

「愛してる、真菜。忘れんなよ。俺のこと」

「……」

「またな」


紙田は静かに立ち上がり、部屋を出ようとする。しかし、足は止まり、そのまま動かなくなった

必死に、何かいい足りないことがないか探しているからだ。

暫くして、紙田はフッと笑い、部屋を後にした

「次、出会ったときに言えばいいか」



-end-

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