成熟と化して

「毛虫って…おまえも風紀委員長嫌いだったんだな」

「だから風紀委員長のことじゃなくて、毛虫駆除ね」

「よし、お前の提案にのった!!」

「はい?」

「風紀委員長いや、風来坊太郎!!お前を駆除する!!!」

「風来坊太郎って誰だよ!!!てか、毛虫の駆除だから!!」

「よし、いくぞー」

さっさと紙田は風来坊太郎の方へと行ってしまった

「………ま、いいか」

そう言うと佐藤は毛虫を探し始めた


紙田は風紀委員室に向かったが、誰もいなかった。
どうやら今日は風紀委員の仕事はなく、皆帰っているらしい。


「よし、職員室に行くか」

そう言って、紙田は職員室に向かった。
ノックを三拍子風にし、失礼しまーすと言ってドアを開けた。


教員はあからさまに嫌な顔をする。

「風紀委員長いや、風来坊太郎の住所教えてください」


堂々とプライバシーの侵害をする紙田。
もちろん先生は教えない。

痺れを切らした紙田はポッケから紙を取り出した。

「読み上げます!!」

教員一同、訝し気な顔になる。

「柳川先生」

柳川先生と言うのは、男の先生で理科担当だ。

「あなたは、女子高生とえっちい店に行き、俺がよく見る本と同じようなことを」

「でたらめ言うな!!!」

と、立ち上がったのは、柳川先生だった。
止めるならもっと早くとめろ。八割方内容わかっちゃったし

「しょしょしょ証拠は……どこにあああるんだ」

動揺しすぎだ。

「証拠ならありますよ」

紙田は紙を出したポケットとは違うポケットから写真を出した。

「ほら、入るところ、こっちは出るところ」

「そそそそそれが証拠になるか…!!」

佐藤はニヤリと笑い、
「ちなみに、"やってる"写真もありますよ?」

また写真を出そうとする。

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