ぼくとキミと紙ヒコウキ
出会い
眠れない夜に
ひとりで泣いた少女が
水溜まりで踊りだした
そのころ僕は
シャボン玉の中で
静かに歌っていた
誰かが夜の窓辺から
海に向かって紙ヒコーキを
投げ込んだ
ひとりで泣いた少女が
水溜まりで踊り、嘆いた
「いつになったら私は本当の笑顔でいても許されるの?」
やり直しができるこの国で、
ひとりだけ笑えてない少女がいた
誰も
彼女の幸せを願っていないから
何度やり直しても
いつも不幸な結末が
待っている
そんな少女は
踊り疲れて
足が動かなくなった