ぼくとキミと紙ヒコウキ

シャボン玉の中で
静かに歌っている僕の声は
誰にも届くことなく
闇に溶けていった

だから僕は
歌うことをやめた

誰も聞かないんだったら
悲しいだけだ

歌うことをやめたら
声が出なくなった



もう嫌だ
僕はこの世界がキライだ



誰も彼女の願いを知らない
誰も僕の歌声を知らない


聞こうともしない


いま迎えに行くよ
君の水溜まりまで
走って行くから

暗闇の中を
切り裂くように
僕はひたすら走った


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