年上彼女


咄嗟にブレーキをかけたものだから、

翔平と俺は、
自転車ごと、地面に倒れた


「うっわっ、いってぇ~」


次々と校門に入ってくる学生たちが
俺たちを一瞥し、
そして、
そのまま、校舎へと向かう


ちぇっ、
1人くれぇ何か反応しろよな、

つまんねぇヤツら!


「市居に、松本ぉっ!

昼休み、職員室来い! いいなっ!」


俺たちを見下ろし、
米哲が、ニヤリと笑って言った

なんだよ、もうっ!


倒れた自転車を起こし
制服のズボンについた
ホコリを払いながら、


「「へーい…」」


「へい、じゃねぇ、はい、だろっ! まったく!!」


自転車を引っ張りながら歩き、
自転車置き場に置いて、

翔平とは、学年が違うため
そこで別れ、

玄関で
上靴に履き替え、教室へ向かった









< 7 / 214 >

この作品をシェア

pagetop