年上彼女
咄嗟にブレーキをかけたものだから、
翔平と俺は、
自転車ごと、地面に倒れた
「うっわっ、いってぇ~」
次々と校門に入ってくる学生たちが
俺たちを一瞥し、
そして、
そのまま、校舎へと向かう
ちぇっ、
1人くれぇ何か反応しろよな、
つまんねぇヤツら!
「市居に、松本ぉっ!
昼休み、職員室来い! いいなっ!」
俺たちを見下ろし、
米哲が、ニヤリと笑って言った
なんだよ、もうっ!
倒れた自転車を起こし
制服のズボンについた
ホコリを払いながら、
「「へーい…」」
「へい、じゃねぇ、はい、だろっ! まったく!!」
自転車を引っ張りながら歩き、
自転車置き場に置いて、
翔平とは、学年が違うため
そこで別れ、
玄関で
上靴に履き替え、教室へ向かった