目で追って。切なくて。


『私を呼んどいて、そんな格好しとるとは、いい度胸やね!
 でも、ごめんね。私、君の名前分かんないや。体育、私の講座じゃないよね?』


『ごめんってー!(笑)
 うん、先生の体育じゃないですよ!俺、こういう者でーす!覚えてね!』


そういいながら
名札を見せてきた。


『−奥間ね!覚えたよ!今度からは、ちゃんと足が長く見える格好しといてね!(笑)』

『はーい!』




これが奥間との
初めての会話。


この日を境に
奥間は私に懐いたんだ。







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