妄想ハニー
…そっか、全てはあたしのせいだったんだ。
先輩に話した妄想のこと。
雄大くんのこと。
“雄大くんにそっくり”とか言われたら、こう思われるのが当然だよね。
『…バカだ…っ…あたしっ!』
先輩はいつだって、優しかった。
無理やり付き合ってくれて、お弁当だって中庭で食べてくれて。
くだらない妄想の話だって、無愛想ながらも、ちゃんと聞いてくれた。
果歩でさえ聞き流すのに、先輩はちゃんと耳を貸してくれたんだ。