妄想ハニー
もしも素直になれたなら
あたしは、彼の元へと走っていた。
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『豊っ!!』
見慣れた大きな背中が目に入り、あたしは力限りの大声で叫びかける。
いつの間にか呼び捨てで呼ぶほど慣れ親しんだ彼は、ゆっくりとこちらを振り返った。
「どうした??」
『これ、どういうこと??』
そう言いながらポケットを弄り、携帯を取り出すあたし。
あたしはそれを乱暴に開くと、豊の前へと突き出した。