妄想ハニー


…大丈夫かな、先輩。



俺は軽く苦笑いをする。



あの人、ああ見えて不器用だから。

しかも、自分の感情に鈍感だし。



…こういう自分に鈍感なところや、恋愛に不器用なところ。

結愛にそっくりだ。


そして、2人ともなぜか憎めない。



『…あ、チャイム。』



丁度よく、お昼休みを終えるチャイムがなる。


今頃、中庭はギャラリーがいっぱいで、2人はイチャついてるのかな。


…先輩に限って、それはないか。


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