妄想ハニー
『先輩好きー!!!!!』
鼻水をすすりながら泣き叫ぶあたしに、先輩は呆れたように苦笑いする。
けれども抱きしめたままの腕が、そこに愛があるのだと実感できた。
…もう、やばい。
好き。好きだけじゃ足りないの。
「…なぁ、結愛。」
あたしが、落ち着いた頃。
先輩の声に導かれるように、先輩の胸にうずめていた顔をあげる。
今更だけど…距離近い。
すぐそこに先輩の顔がある。
「…手、出して。」
『へっ…??』