妄想ハニー
『それで、あたし。
その王子様と、デートして手をつないで…
最終的に、ロマンチックな夜景でキスをするのが夢なんです!』
「……。」
この光景、雄大くんと何度妄想デートしただろうか。
これを現実にしたくて、何度も何度も努力したが、結局叶わず、まどろっこしさを感じた記憶がある。
だけど、先輩と付き合うことができた今。
いずれデートをすることになる。
そしたら、妄想が現実になる瞬間は、わりと遠くないと思うんだ。