あなたの隣。
俺は聞き返す。

「あぁ。あれはきっとお前に惚れたな。あんな沙緒子の笑顔見たことねー」

と昴は言う。

俺に惚れてる?

マジで?

「兄貴」

どこからか声が聞こえた。

「允」

昴が言う。

俺はその方を見た。

「悠馬さん。こんちは」

允が言う。

「あぁ」

俺は短く返事した。

「どうしたんすか?」

允が俺に聞く。

「いやちょっとな」

と俺が言うと「そうすか」と允は言った。

俺は、最後のビールを飲み干した。

まあ。

本当は未成年の俺がビール飲んだらだめなんだけどな。

ていっても昴もビール飲んでるけど。
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